ニナスが手掛けたベルサイユ宮殿収穫のリンゴとバラのスパークリングワイン
ベルサイユ宮殿の菜園
ベルサイユ宮殿の南側に、ルイ14世の食卓のために作られた菜園があります。
その名も「王の菜園(Potager du Roi)」
1678年から1683年にかけて、庭師で農学者でもあったジャン・バティスト・ラ・カンティーニが監督のもと整備されていきました。
不毛だった土地に苦労しながらも、努力を重ね、王の好物である梨やいちじく、グリーンピースやアスパラガスなど多くを収穫していたそうです。
このカンティーニさんは、その功績から貴族の称号が与えられ、今も菜園には銅像があります。
王の菜園は今も現役、唯一の契約企業とは?
このpotager du Roiは、今も現役です。
9ヘクタールの土地で、年間15トンの野菜や果物、お花が作られています。
約130種類のリンゴと多くの梨、さまざまな小さな赤い果物、伝統的な野菜や古代の野菜の栽培、驚くことに日本の三國シェフの提案でJAグループ京都さんが、2012年に京野菜の種を提供し、今は20品目の京野菜も栽培されているそうです。
そしてそのPotager du Roiと唯一契約している企業が、ニナスです。
ニナスってどんな会社?
ニナスの前身は1672年に創業されたエッセンシャルオイルの会社で「ラ・ディスティルリー・フレール」です。
フランスで初めてラベンダーエッセンシャルオイルを抽出した会社であり、そのフレグランスを創造する技術でフランス中で知られるようになりました。
創始者のピエール・ディアズは「アロマのマジシャン」としても有名で、フランス宮廷にフレグランスを調達するようになり、特にラベンダーやバラのフレグランスは、マリーアントワネットに愛されたそうです。
フレグランス作りのノウハウは時をかけ、受け継がれ、現在はニナスの紅茶のフレーバーとして使われているとのこと。
歴史のある素敵な企業ですね。
Rose de Marie-antoinetteというスパークリングワイン
このニナスが手掛けたスパークリングワインは、「王の菜園」で収穫されたリンゴと、
バラで香りづけをしたロゼのスパークリングワインです。
美しいピンク色に立ち上がる泡。グラスに注ぐだけで華やかさを感じます。
ワインの品種はアイレン。アルコール度数は6.5%です。
パリ本店の店頭でも販売されています。
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歴史を織りなす人々と食文化
potager du Roi 王の菜園にまつわるワインをご紹介しました。
ルイ14世のグルメ、ファッションアイコンだったマリーアントワネットのお洒落さ、
そして卓越した技術を持つ職人、カンティーニや、ディアズ。
一人一人の人物がとても印象的で、魅力的です。
ベルサイユ宮殿に思いを馳せて、乾杯したいものです。