ブライダルマナー講師ときどきソムリエ 岡澤ひとみ

ブライダルマナー講師とソムリエの日常書いています

年末だから読みたい新郎衣装タキシードの秘密

今日は、新郎衣装について書きたいと思います。

 

「結婚式は新婦が主役。新郎は無難な衣装を選べばいい」なんて思ってませんか?

 

岡澤は、全力でNoと言いたい!

 

意外と新郎衣装って、注目されてるんですよ。

 

今日は、新郎衣装の移り変わりと、2人のお洒落な男性から始まったタキシードの面白い歴史をご紹介します。

 

こんな記事も読まれています

 

www.hitomiwedding.site

 

 

 

f:id:thereiswedding:20191230062751j:image

 

1新郎衣装の定番だったモーニング

バブルより前の時代の新郎様は、ジャケットの後ろが長いモーニングを着るのが一般的でした。

 

f:id:thereiswedding:20191230061525j:image

和服で紋付袴の新郎様も多くいました。

花嫁のドレスに合わせ、モーニングも主流になったのです。

 

いつもお洒落なベッカム夫妻。

モーニングもお似合いですね。

f:id:thereiswedding:20191230061914j:image

 

バブル時代は、フロックコートに少し押され気味にはなりましたが、やっぱり新郎衣装の定番はモーニングコートだったのです。 

 

f:id:thereiswedding:20191230060629j:image

 

 

2バブルの申し子フロックコート

時代がバブルに入ると、ジャケットの前も後ろも長いフロックコートが流行りだしました。

f:id:thereiswedding:20191230062059j:image

日本人体型には似合いにくいフロックコート。

みんな、少し無理しながら着ていた時代もあったように思います。

 

外国人男性は、すごくキマるんですけどね。

バブルが終わると同時に、ぐっと減っていったフロックコート。

今では、あまり見ることもありません。

f:id:thereiswedding:20191230062123j:image

 

 

3現在の主流タキシード

モーニング、フロックコート、そして最近の主流はタキシードです。

 

カジュアルなガーデンウエディングが流行り出したこともあり、動きやすく、見た目も仰々しくないタキシードが流行してきました。

f:id:thereiswedding:20191230063131j:image

またまた登場のベッカムさん。

すみません。私の好みで写真を選んでおります。

色気のある男性に偏る傾向(笑)

 

ブラックのタキシードだけではなく、紺色、グレー、白などのタキシードも人気す。

f:id:thereiswedding:20191230063331j:image

ジェームスボンドもタキシードが似合う代表。

カッコいい、、、。こんな人と歩きたい、、。

 

今日は年末ということもあり、忙しさから逃避して、妄想と願望が交錯する記事になっています(笑)

でも、こんな風に男性の正装というのは、女性から見てもステキなものなんで、日本の新郎様、ぜひ頑張ってください。

 

4タキシードの歴史を作った2人の男性

フランスやドイツの社交界で、ジャケットの丈が短いスモーキングジャケットが流行りだしたのは、1870年代でした。(それまでは燕尾服を着てました)

 

自宅の部屋でくつろいで、シガーを喫煙する時に着るために作られた「スモーキングジャケット」がタキシードの出発点です。

 

リラックス着として使われていたので、生地はベルベット・柔らかいカシミア・メリノ・フランネルなど全体的に起毛感があって、柔らかい上質なものだったそうです。

 

色も明るく華やかな色柄で、ちょっと今のタキシードとイメージが違いますね。

 

イギリス皇太子エドワード七世がタキシードの原型を流行らせた!

1876年以降に世界へ大流行させ、広がるきっかけを作った1人の男性。それが、当時のイギリス皇太子だったエドワード七世でした。

f:id:thereiswedding:20191230225140j:image

 

イギリス南部の高級リゾート地である「ワイド島カウズ」に立ち寄ったときに、このスモーキングジャケットをエドワード7世さんが着用し、一気に人気が出ました。

 

実は、このイギリス貴族のファッションリーダー的存在だったエドワード7世って、ほんとお洒落さんで、バブルのときに日本の結婚式で流行った、あのフロックコートも、流行させた人なんです。まさにファッショニスタ!

 

更には、現代では当たり前のパンツにセンタープリーツを入れる流行や、グレーのチェック柄、ハンティングジャケットも彼が流行させたそうです。

 

すごいなエドワード7世!

 

スモーキングジャケットを着たいがために、完全禁煙だった宮廷を、喫煙可にするほどのこだわり屋さん(笑)

 

でも、エドワード7世が着たスモーキングジャケットは、まだこの時点では、タキシードと呼べるデザインではなかったのです。

 

グリスウォルト・ロリダートが現在の形を作った!

 

ここで登場するのが、もう1人の男!

 それが、ニューヨークのタバコ王で大富豪の「グリスウォルト・ロリダート」さんです。

(名前覚えにくいですが、ここテストに出ます 笑)

 

お洒落で型破りな彼は、1885年にヨーロッパに旅行に行き、そこで流行していたスモーキングジャケットに目を奪われました。

 

「ニューヨークには、そんなん無いよ!」と思った彼は、その翌年(1886年)に自分が主催するパーティで、皆んなが、燕尾服を着ているのに、1人だけ真っ赤の!ジャケットを着て、周囲の人たちを驚かせます。

 

そのパーティの場所が、ニューヨークのタキシードパークという実業家の別荘地で、

 

これが後に「タキシード事件」と呼ばれるようになった出来事です。

 

礼儀や服装のルールが今よりも厳しい時代に、型破りな行動で周囲を驚かせたタバコ王で富豪のニューヨーカー「グリスウォルト」さん。

 

このファッションが、現代のタキシードの衣装になり、ネーミングは、出来事が起こった地名に因んで「タキシード」と呼ばれるようになったそうです。

 

タキシードは私が好きなニューヨークに因んでいたんですね。

ちょっと嬉しいわ。

 

ヨーロッパ旅行して、現地で流行ってた服装を、自分のパーティで着て、皆んなを驚かせ、注目を浴びて、きっとご機嫌だったんじゃないかな?と、想像します。

 

2人のお洒落男性が作ったタキシードの歴史、いかがだったでしょうか?

 

今日は結婚式で着る新郎様の衣装について書いてみました。

年末でお忙しいのにお読みいただきありがとうございました!

 

今年もあと2日。明日も、もちろん更新します。

よろしくお願いします!

 

あなたの結婚式が上質で温かく、価値のある1日となりますように。

 

お友達追加、よろしくお願いします。

毎週火曜に岡澤通信が届きます。

解除も一瞬で出来ます!