ブライダルマナー講師ときどきソムリエ 岡澤ひとみ

ブライダルマナー講師とソムリエの日常書いています

再婚の結婚式って?4つのポイント

再婚の結婚式のことをニューヨークでは、

セカンドウエディングと言います。

 

日本でも再婚カップルは増加し、結婚式自体も増えて来ています。

 

1回目のときに派手にしたから、2回目は「リゾートなどで旅行も兼ね、2人だけで、、」というスタイルから、最近は少し変わって来ています。

 

今日は再婚の結婚式について書いてみます。

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【目次】

 

 

 

1 新郎が再婚、新婦が初婚の場合

結婚式は新婦の意向が反映されやすいため、新婦の意思を尊重し、通常の結婚式をする場合がどちらかといえば多いようですね。

 

ついつい男性に気を使い、結婚式の希望を言えなかった、、そんな女性が昔は多かったようですが、今は新婦が意思をしっかり伝えられたり、新婦の両親が結婚式を希望し、「再婚だから地味に」というのは少ないパターンになって来ました。

 

新郎が2回目だからと自分の意見を押し付けず、相手は初婚ということを忘れずに、女性や女性側の家族の夢を大切にしてあげることが、無用な喧嘩やトラブルを防ぐことになるでしょう。

 

2 新婦が再婚、新郎が初婚の場合

新婦が再婚の場合は、新郎がお披露目を特に必要としない場合は、海外ウエディングや国内リゾートで、2人だけの結婚式を行うことが多いですね。

 

新郎が経営者や、代々続く商売をされているなどの場合は、再婚の結婚式も盛大にたくさんの人を招いて、結婚式を行うことが多い傾向にあります。

 

どちらにしても、新婦が初婚の場合に比べて、シンプルな結婚式をしているカップルが多いのですが、結婚式の写真にこだわったり、1回目では諦めた衣装を、2回目では着たいと、ウエディングドレスやカラードレス、和装の衣装にこだわりを持つ花嫁も多いのが特徴です。

 

3 どちらも再婚の場合

お互いが1回目の結婚式での反省を生かし、合理的な結婚式を行うカップルが多いです。

 

会費制でパーティをしたり、海外で両家の家族と一緒に旅行を兼ねた結婚式をしたり、自由なスタイルをお互いの意見を出し合って、オリジナル度の高い結婚式をされるカップルが増えています。

 

今後も、この再婚同士の結婚式が増えると予想されているので、日本もニューヨーク並みのセカンドウエディングパーティが増えたらいいなと個人的には思っています。

 

2回目だからこそ、お互いアイデアを出し合い、本当に満足する結婚式ができる、、その側面は大いにありますよね。

 

4 お子様がいらっしゃる場合

お互いにお子様がいらっしゃったり、どちらかにお子様がいらっしゃる場合は、そのお子様も参加出来るような結婚式にすることが、今後の生活もスムーズになるのではないか?と私は考えています。

 

もっと深掘りしますと、結婚式をすると決めたら、お子様の自我が芽生えている年齢なら、しっかりと説明をして、結婚式を挙げることに納得をし、応援してもらうくらい準備をしておくことをお勧めしたいのです。

 

なぜなら、以前、私が担当した新婦再婚、新郎初婚カップルに、新婦のお子様5歳(男の子)が、参列されたときの忘れられない思い出があるからです。

 

私もプランナーとして、配慮や経験が足りなかったエピソードです。

 

実は、披露宴での席を決めるとき、私は2つの提案を新郎新婦にしました。

その男の子の座る席についてです。

 

『1番後ろの、新婦のお母さんの隣の席か?高砂席(お二人が座るメイン席)に3人で座るか?』

 

新婦はかなり迷っていたように見えましたが、

新郎が「それは後ろの席やろ」の一言で、お子様は後ろのおばあちゃんの隣ということに決まりました。

 

私の経験不足はここでした。

「お子様の意見も聞いてあげてくださいね」この一言を言えなかった、、。

 

5歳とは言え、彼には彼の気持ちや意見があったのです。

 

打ち合わせにも付いて来てくれた彼は、新郎とも馴染んでいて、楽しそうにしてくれていました。

 

当日も、結婚式まではリングボーイを勤めてくれたりして、はしゃいでいた姿が嘘みたいに、

 

披露宴で「新郎新婦入場」をおばあちゃんの隣で見た瞬間から、下を向き、テーブルに顔をうずめて泣き出してしまいました。 

 

なんと、披露宴の中盤、新婦が色直し退場まで、1度も顔を上げず、テーブルに顔をうずめていました。

 

私もおばあちゃんも、現場のチーフも、皆んなでお子様ランチを持って行ったり、ジュースを持って行って、何とかご機嫌をなおしてもらおうとしましたが、1回も顔を上げず、泣いているのです。

 

会場の雰囲気も、なんとも言えない雰囲気になり、メイン席の新婦もご心配されている様子でした。

 

色直し入場の際に、泣いてテーブルに顔をうずめている男の子の横を、新婦が通ったとき、「一緒に行こう」と声をかけ、3人で色直し入場をしました。

 

ようやく彼は泣き止み、嬉しそうに新婦と手を繋いで高砂席まで行き、新郎新婦の間に急いで用意した子供椅子に座りました。

 

やっと彼と新婦に笑顔が戻り、新郎も安心した様子でした。

 

私が自由な披露宴のパーティスタイルを創ることを、今でも1番大切にしている理由に、この出来事が大きく関係しています。

 

当時のホテルウエディングでは、新郎新婦が高砂席に座ると、そこから一切動けず、ひな壇に座り、スピーチや余興を静かに聞くだけというスタイルが、当たり前でした。

15年以上昔の出来事です。

 

あの経験をしてから、新郎新婦やゲストが、もっと自由に会場を動き回れたら、、そんなことをぼんやり考え始めていました。

 

そこで出会ったのが、ニューヨークスタイルのウエディングでした。

私にとって、それは衝撃だったし、このスタイルに本当のパーティの意味があるのかも、、そう考え出したきっかけでした。

 

結婚式で1番大切なのは、そこに集まる人たちの幸せと喜びだと、私は強く思います。

 

5歳のお子様の、あの姿は私の心に突き刺さり、今でも忘れることが出来ません。

 

なぜもっと強く、新郎新婦さんに「お子様の気持ちも聞いて席を決めてください」とあの時、言わなかったのか、、。

 

あれ以来、新郎新婦のお子様が参列する結婚式では、お子様も主役であることを伝え続けています。

 

プランナーとして未熟だった私を、少し成長させてくれた彼に、今でも感謝しています。

 

「ごめんね、S君。私、今でも君を時々、思い出すのよ。未熟だった私を許してね」

 

彼も今年、20歳になるのでしょう。

 

お二人の結婚式が、上質で温かく価値のある1日でありますように。